補語とは:動詞や形容詞の後において、具体的に説明、評価する要素をいいます。
補語の中には「結果補語」「方向補語」「可能補語」「数量補語」の他、[様態補語]があります。
【様態補語】:ある動作がどのような状態で行われたか、またはどのような状態まで達しているかについて補足説明するときに使います。例えば、「よくできた(よくできてない)」、「上手に読めた(上手に読めてない)」などの表現に用いられます。動詞/形容詞と補語の間には必ず[ 得] を置きます。
●主語の後が動詞の場合
1.【基本文型①】
主語+動詞+得+様態補語(形容詞/形容詞フレーズ)
她 唱 得 很好 (彼女は歌うのがとても上手だ。)
※このような文章は:a.動作がすでに完了している事について。(歌い終えた歌が上手だった)
b.普段から持っている能力について。 (普段から歌が上手、彼女の特技)
※補語は形容詞および形容詞フレーズ。
※否定する場合、「不」は動詞を否定するのではなく、様態補語の部分を否定する→ 她唱得不好。
※反復疑問文にする場合も、動詞を反復するのではなく、様態補語を反復する。→[她唱得好不好?]
※ときには主述フレーズも様態補語になります。
例:他跑得满身都是汗。(彼は走って体中汗びっしょりです。)
[その他の例文]
他说得非常流利。 彼は話すのが非常に流暢だ。
她写得很漂亮。 彼女は書くのがとてもきれいだ。
她弹得好极了。 彼女は引くのがとても上手だ。
2.【動詞が目的語を伴う時】
動詞が目的語を伴っている場合、動詞を繰り返し、その後に補語を導きます。
【基本文型②】
主語+(動詞)+目的語+動詞+得+様態補語
她 (唱 ) 中文歌 唱 得 很好。(彼女は中国歌を歌うのがとても上手だ。)
※目的語の前にある動詞は省略することができる。
[その他の例文] (目的語が伴っている場合):
他说汉语说得非常流利。 彼は中国語を話すのがとても流暢だ。
他写汉字写得很漂亮。 彼女は漢字を書くのがとてもきれいだ。
她弹钢琴弹得好极了。 彼女はピアノを弾くのがとても上手だ。
●主語の後が形容詞の場合
形容詞・状態の程度を強調します。「得」の後は程度補語とも呼ばれます。
【基本文型①】
主語+形容詞+得+程度補語(~得很/~得要命/~得慌/~得不得了)
今天天气 闷 得 很 (今日はすごく/ひどく蒸し暑い。)
※上記の程度補語はいずれも「すごく~である」「ひどく~である」の意味で、程度が非常に高い事を表す。
[その他の例文]
怕得要命(すごく怖い) 心里堵得慌(辛くてたまらない) 吵得不得了(すごくうるさい)
【基本文型②】
主語+形容詞+得+動詞述語文
我 忙 得 没有时间睡觉。(忙しくて寝る時間がない/寝る時間もないくらい忙しい)
※程度がどこまで達しているなど、具体的な状況を説明する場合、「得」の後に動詞述語文がつく。
[その他の例文]
我累得站也站不稳。 私はちゃんと立つこともできないくらい疲れた。
我紧张得一动也不能动了。 私はは緊張の余り、動けなくなった。
这个汉子难得连老师都不知道。 この漢字はとても難しくて、先生さえわからない。